
外壁塗装と屋根塗装を同時に施工すると、別々に行うよりも費用を抑えられる可能性が高いです。足場代や作業工程をまとめられるため、効率的に工事を進められるのが大きな理由です。
この記事では、外壁塗装と屋根塗装を同時に行う場合の費用相場はどれくらいなのか、なぜ費用を抑えられるのか、同時に行うことでどんなメリット・デメリットがあるのかについてご紹介します。適正価格で塗装するためのポイントもご紹介しているので、外壁塗装と屋根塗装の同時施工を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
外壁塗装と屋根塗装を同時に行う場合の費用相場
外壁塗装と屋根塗装を同時に施工する場合、足場を1回だけ組めばよい、塗装工程をまとめて行えるといった理由から、労務費や足場代などの諸費用を抑えられるメリットがあります。
以下の表で、外壁塗装と屋根塗装を同時に行う際の費用相場と、外壁塗装のみ・屋根塗装のみをそれぞれ別々に行った場合の費用相場をまとめました。
坪数 | 外壁塗装+屋根塗装の費用相場 | 外壁塗装のみの費用相場 | 屋根塗装のみの費用相場 |
---|---|---|---|
20坪 | 43~113万 | 34~85万 | 17~47万 |
30坪 | 64~167万 | 50~125万 | 26~70万 |
40坪 | 85~202万 | 66~146万 | 35~94万 |
50坪 | 105~274万 | 83~204万 | 44~117万 |
※上記の表には、足場代・飛散防止ネット代・シーリング処理代が含まれていますが、廃棄物処理費・現場管理費・運搬交通費・付帯塗装費(雨樋、軒天、破風板)等は含まれていません。
例として、20坪を想定してみましょう。外壁塗装のみの費用(34~85万円)と屋根塗装のみの費用(17~47万円)を単純に足すと51~132万円となります。しかし、同時施工だと上記の表のように43~113万程度で済むケースが多いのです。足場代が1回分で済む・作業日数が短縮できるため人件費の削減などによって10~20万円近くの差が出るのです。
次の章では同時施工で費用が抑えられる理由を深堀りしていきます。また、どのような費用がプラスアルファでかかる可能性があるのかについて解説していきます。
〈外壁塗装の費用について詳しく知りたい方はこちら〉
外壁塗装の費用ってどのくらいかかるの?相場とポイントを解説! - 千葉県の外壁塗装・屋根塗装なら生活協同組合 ちば住宅コープ
実際の作業にかかる費用の例
外壁塗装と屋根塗装にかかる主な費用と施工単価の目安が、以下の表です。ここでは主な項目のみを挙げていますが、実際にはそのほかにも追加費用がかかる場合があります。
項目 | 内容 | 費用目安 |
---|---|---|
塗装代(外壁も屋根も) | 外壁・屋根に使用する塗料の種類により変動。 例: シリコン系、ウレタン系、高耐久フッ素系など。 |
・下塗り 600~1000円/㎡ ・中塗り・上塗り 1500~4000円/㎡ ・養生 300円/㎡ |
シーリング処理代 | 家により違いが大きい | ・シーリング 700~1200円/m |
足場代 | 安全な施工のために必要な足場設置費用。 | ・足場代 約800~1200円/㎡ ・飛散防止ネット 100~400円/㎡ |
高圧洗浄 | 塗装前の外壁・屋根洗浄作業。 | ・高圧洗浄 100~300円/㎡ |
付帯塗装費 | 雨樋・破風板・軒天などの塗装。 | ・雨どい 800~1500円/m ・軒天 800~1500円/㎡ ・破風板 800~1500円/m |
たとえば、塗料代については、外壁や屋根の面積や使用する塗料のグレードによって費用が変わります。シリコン塗料やウレタン塗料のような一般的な塗料から、高耐久フッ素系塗料のような高品質塗料まで、選択肢によって最終的な費用に大きな差が出るのが特徴です。足場代についても、建物の面積や高さ、構造によって費用が変わってきます。
こうした個々の作業を別々に行うと、その都度足場を組み立て、高圧洗浄などの手順を踏まなければなりませんが、同時施工にすれば一度ですべての工程をまとめて進められるため、結果的にトータルの費用を抑えることが可能なのです。
ただし、上記の表に挙げた費用はあくまで一例であり、建物の形状や劣化状態などによっては追加の補修費用がかかることもあります。事前に施工業者へ相談し、見積もりを依頼する際に確認するのがおすすめです。
外壁と屋根を同時に塗装するべき3つの理由
外壁塗装と屋根塗装を同時に行うことで得られるメリットはさまざまありますが、ここでは特に代表的な3つの理由をご紹介します。外壁も屋根も、建物の大部分を占めているため、どちらか一方だけではなく同時にまとめてメンテナンスすることで、建物をトータルで長持ちさせる効果が期待できます。
手間が抑えられる
外壁塗装と屋根塗装を別々に行う場合、同じ作業を行うというロスが発生します。たとえば足場の場合は設置が2回・撤去も2回行うことになるのです。
一方、同時に施工すれば一度の足場設置で済み、塗装作業も一回でまとめて進められるため、結果的に時間も手間も節約できます。自宅での工事が長期にわたると生活への負担も大きくなるため、そういった面でも1回で済むメリットは大きいです。
費用が安くなる
外壁と屋根を同時に塗装すると、費用も安くなる可能性が高いです。その大きな理由は、やはり足場の費用です。外壁塗装と屋根塗装を別々に行うと、それぞれの施工時に足場を設置しなければならず、足場代を2回分支払うことになってしまいます。同時施工であれば、1回分の足場費用ですむため大幅にコストカットできるのです。
また、複数回に分けて工事が行われるよりも、1回で工事が終了するほうが事務管理費や人件費の面で割安になる場合もあります。ちば住宅コープでも同時に施工することで別々に行うよりも約22万円安くなります。
長期的な維持管理を効率化しやすい
外壁塗装と屋根塗装を同時に行うと、次回のメンテナンス時期を合わせやすくなるという利点があります。たとえば外壁のみ先に施工すると、屋根のメンテナンス時期とタイミングがズレてしまうことがあります。
しかし、同時に塗装しておけば、建物全体の劣化進行を一定に保ちやすくなり、雨漏りなどのトラブル防止にもつながります。建物の健康を長く維持するためにも、同時施工は有効な選択肢と言えるでしょう。
外壁と屋根を同時に塗装する際の注意点
外壁塗装と屋根塗装を一度に行うのはメリットが多い一方で、注意しておきたいポイントも存在します。ここからは、工事を依頼する前に知っておきたい代表的な注意点を2つご紹介します。
予算が高額になる
外壁と屋根を同時に塗装するとなると、2つの工事費用をまとめて支払うことになります。別々に行うよりは合計費用がお得になることは多いですが、一度にまとまった費用が必要となるのも事実です。たとえば、外壁塗装だけなら50万円前後で済むところ、屋根塗装も含めると合計100万円以上になってしまうケースもあります。
しかし、もし外壁塗装と屋根塗装を分けて行う場合、総額では同時施工よりも高額になる可能性がある点には注意が必要です。同時施工は一度の支払いが増えるというデメリットを理解しつつ、長期的な視点で比較検討することが大切となります。
工期が長くなる
同時に塗装する場合、塗装面積が増えるため工期が長くなる傾向にあります。外壁と屋根の両方をしっかりと洗浄し、下地処理を行ってから、下塗り・中塗り・上塗りを進めるためには、3週間ほどかかります。梅雨や台風シーズンなどの季節、あるいは雨天の多い時期などは天候の影響で作業ができない日も生じるため、さらに工期が延びてしまう可能性があります。
また、工事期間が長引くと、洗濯物を外に干せない、日中の騒音や塗料のにおいが気になるなどの生活面での不便も伴うでしょう。ただし、外壁塗装と屋根塗装をまったく別々のタイミングで行うと、トータルの工事期間は却って長期化してしまいます。したがって、同時施工のほうが効率的といえます。
外壁塗装と屋根塗装を同時に行うときのスケジュールは?
ここからは、外壁塗装と屋根塗装を同時に行う際の作業スケジュールを簡単にご紹介します。以下のような流れで工事が進むため、どのタイミングで何をするのか把握しておくと安心です。
各工程で何が行われるのかを把握しておけば、実際の工事中に疑問や不安があってもスムーズに施工業者へ確認ができます。なお、詳細な工程は以下でさらに解説していきます。
近隣挨拶・現場確認(1日)
工事車両の出入りや高圧洗浄・塗装作業による塗料のにおい・騒音は、どうしても近隣の方にストレスを与える可能性があります。そのため、工事着工前には近隣住民に対して挨拶回りや工事に関する説明を行います。また、実際の施工箇所を再度確認し、当日の段取りがスムーズに進むように準備を行います。
足場設置(1日)
外壁や屋根を安全かつスムーズに塗装するためには、しっかりとした足場の設置が不可欠です。建物の高さや形状によっては半日程度で終わるケースもあれば、1日近くかかる場合もあります。足場の安定性は作業の品質や安全性に直結するため、ここでしっかりとした組み立てが行われます。
高圧洗浄(1日)
外壁や屋根の表面には、長年の汚れやホコリ、コケ・カビなどが蓄積していることが少なくありません。これらを高圧洗浄機で洗い流して取り除くことで、塗料の密着度を高め、仕上がりや耐久性を向上させます。汚れがひどい場合には、洗浄に時間がかかることもあるため、スケジュールに余裕を持つことが重要です。
下地処理(1~2日)
高圧洗浄で表面の汚れを落とした後は、ひび割れ部分の補修やシーリング補充、金属面のサビ除去などを行います。特に金属部分にはサビ止め塗料を塗るなど、丁寧な下地処理をすることで、塗装後の耐久性が大きく向上します。ここを省略すると、早期に塗料が剥がれたり、サビや雨漏りの原因につながったりするので、入念に行うことが大切です。
養生(1日)
養生とは、塗料を付着させたくない部分をビニールやテープなどで覆う作業です。窓やドア、床などの不要な箇所に塗料が飛散するのを防ぎ、仕上がりをきれいに保つために重要な工程となります。不要な部分に塗料が付着すると、後から取り除くのが大変で、建物の外観を損ねてしまうこともあるため、丁寧な養生が必須です。
塗装工程(5日~9日)
ここが施工の中でも最もメインとなる工程です。基本的には「下塗り → 中塗り → 上塗り」の順で塗装を進めます。
- 下塗り
下塗りは、これから重ね塗りする塗料をしっかりと密着させるための「プライマー(接着剤)としての役割」を果たします。経年劣化の度合いによっては、下塗りを2回行う場合もあります。 - 中塗り
下塗りがしっかり乾燥した後に、色付きの塗料で塗装する作業です。色を定着させると同時に塗りムラをなくし、仕上がりの品質を高める役割があります。 - 上塗り
塗装仕上げの最終段階となり、美観と機能性を高めるために行います。上塗りを丁寧に行うことで、耐候性や美しさを長持ちさせることができます。
外壁と屋根どちらにも同様のプロセスを行いますが、屋根では勾配があるため、より注意深い作業が求められます。また、天候や湿度によっては、十分な乾燥時間を確保するために数日余分に日数がかかることもあります。
点検・手直し(1日)
塗装が完了したら、足場を解体する前に最終点検を行うのが一般的です。塗りムラやはがれなどがないかを細かくチェックし、必要に応じて手直しをします。施主の立ち会いのもとで検査する場合も多いので、気になる箇所や疑問があれば、ここでしっかりと確認するとよいでしょう。
足場解体・清掃(1日)
最終点検が済んだら、足場と飛散防止シートの解体を行い、周囲のゴミや道具を片付けて清掃を行います。ここで解体作業がスムーズに行われることで、近隣の方々への影響も最小限に抑えられます。以上のように、外壁と屋根の塗装工程は約2~3週間程度かけて進められるのが一般的です。
適正価格で外壁塗装・屋根塗装を行うために気を付けるポイントは?
外壁塗装と屋根塗装を同時施工すると、総合的に費用が抑えられる可能性が高い一方で、業者選びを誤ると想定外の追加費用や手抜き工事などのトラブルに見舞われるリスクもあります。そこで、適正価格で工事をするために押さえておきたいポイントを見ていきましょう。
相見積もりをとる
外壁塗装と屋根塗装を依頼する際には、一社だけに見積もりを取って決めてしまうのではなく、複数の業者に相見積もりを取るのが一般的です。1社だけだと、その業者の提示する金額が高いのか安いのか判断がつきにくいです。少なくとも2~3社を比較することで、相場感が掴めてきます。
同時施工で外壁と屋根をまとめて塗装するなら、より一層慎重に業者を選ぶ必要があります。相見積もりをすることで、工事内容の違いや各業者のサービス・アフターケアの内容なども比較できます。事前にしっかりと比較検討して、安心して依頼できる業者を見極めましょう。
安すぎる業者に注意する
相見積もりの中で、相場よりも極端に安い金額を提示してくる業者があった場合は注意が必要です。安いのにはそれなりの理由があります。
- ●見積もりに必要な項目が含まれていない
- ●途中で追加料金が発生して最終的には相場以上になる
- ●材料や塗料の品質が悪い
- ●塗装の工程を省略した手抜き工事
以上のような背景があって安くなっている可能性もあります。外壁塗装や屋根塗装は、建物の耐久性や美観に大きく影響します。信頼できる業者を見つけるために、安すぎる理由をしっかり確認することが大切です。
外壁・屋根塗装の業者選びは「ちば住宅コープ」へ
外壁塗装や屋根塗装は、たとえ価格が安く抑えられたとしても、技術が伴わない施工や不当な追加費用が発生する工事では意味がありません。建物の寿命を延ばし、美観を保つためには、適正な価格で、質の高い施工が求められます。
ちば住宅コープは、千葉県知事の認可を受けて設立された千葉県唯一の住宅専門の協同組合です。適正な価格で高品質な施工を提供するために、常に事務局が工事内容をチェックし、厳選した提携業者が施工を行っています。そのため、安心・安全な価格と確かな技術で外壁塗装・屋根塗装を依頼できるのが強みです。非常に心強いパートナーとして「安いだけではなく、しっかりした仕上がりにしたい!」という想いを実現します。
現地調査・お見積もりからスタート
外壁塗装や屋根塗装は、実際の建物の状況を確認してみないと、正確な費用や工期の目安は算出しづらいものです。今回は、外壁塗装と屋根塗装を同時に施工するときの大まかな費用相場やメリット・デメリットを解説してきましたが、より詳細な費用や施工内容を把握したいという方は、ぜひ一度現地調査とお見積もりを依頼してみましょう。
ちば住宅コープでは、建物の状態をしっかりと診断し、必要な工程や適切な塗料を選択したうえで、無理のない費用プランをご提案します。実際の劣化状況や周辺環境を見極め、ご希望や予算に合った施工計画を立てることができます。大切な住まいを長持ちさせるためにも、まずは気軽にお問い合わせください。