
「最終的に、見積り額を大幅に上回る請求書が届いた」、「気づかないうちに悪質な業者から高額請求されてしまった」など、外壁塗装に関するトラブルは決して珍しくありません。
トラブルや失敗を避けるためには、見積りを業者任せにせず、施主が見積書の内容を確認すること、見積書の内容を理解できる知識をもつことはとても重要です。
この記事では、トラブルを回避するための外壁塗装の見積りのチェックポイントをご紹介します。
施主が見積りの確認を怠るとどうなるのか?
外壁塗装の見積りを業者任せにしてしまうと、さまざまなトラブルが起こりやすくなります。たとえば、見積りに本来必要がない費用が含まれている、工事が始まってから「これは別料金です」と追加料金を請求されてしまうケースもあります。また、細かい仕様や施工範囲を確認せず契約してしまうと、希望していた仕上がりと異なる仕上がりになってしまったり、手抜き工事に気付けず早期の劣化につながってしまうリスクもあります。最悪の場合、大きな損失や法的なトラブルにも発展しかねません。
見積書は単なる料金表ではなく、“約束ごと”を明文化した大事な書類。納得いくまで内容を確認することが、安心して外壁塗装を進めるための第一歩です。
見積りの流れ
正式な見積りをとるまでのSTEPは大きく以下の3つの流れがあります。なお、見積りをスムーズにとるために、事前に建物の状況や希望する内容をある程度整理しておきましょう。たとえば築年数や過去の塗装歴(いつ・どんな塗料を使ったか)、現在の外壁の色や模様、気になっている劣化箇所などの情報は業者にとっても重要な情報となります。
STEP1:まずは「概算見積り」から
最初は電話やメールで依頼できる「概算見積り」からスタートします。これは建物の大まかな面積や構造、希望内容を伝えたうえで、「だいたいこのくらいかかります」という目安の金額を提示してもらうものです。
この段階では細かい状況がわからないため、あくまでも参考価格と考えましょう。正式な見積り金額は次のステップで確定します。
STEP2:現地調査
外壁塗装の見積りで欠かせないのが現地調査です。実際に担当者が建物を見て、外壁や屋根の状態をプロの目でしっかり確認します。塗装面積の正確な測定や、ひび割れ・カビ・劣化状況のチェック、塗装が必要な付帯部の有無など、細部まで調査します。
良い業者は、写真撮影やメジャーによる計測、施主へのヒアリングも丁寧です。一方、現地調査をせずにすぐ正式な見積りを出す業者や、現地調査が簡単に済まされてしまう業者には注意が必要です。現地調査は、業者の信頼度が現れる大事な工程でもあります。ほとんどの業者は無料で行っていますので、必ず受けるようにしましょう。
STEP3:診断結果の報告とともに、正式見積りをもらう
現地調査が終わると、診断結果とともに、正式な見積書を受け取ります。この際、調査の報告が口頭だけで済まされる場合は注意が必要です。必ず書面で詳細な診断結果と見積り内容をもらい、不明点や過不足がないかしっかり確認しましょう。
信頼できる業者は、診断内容や提案の説明も含めて「なぜこの内容・金額になるのか」という根拠をきちんと説明してくれます。ここで不明点を曖昧にしたまま契約しないことが、トラブル防止のポイントです。
知っておきたい 外壁塗装の全体フロー
施主側も外壁塗装の工事のひととおりの流れは把握しておきましょう。事細かに理解する必要はありませんが、流れを把握することで見積書で各工程の漏れがないか、各費用が記載されているかを確認しやすくなります。
見積り書のチェックポイント 〜外壁塗装のフローに沿って解説します
見積書が手元に届いたら、まずは必要な項目が過不足なく記載されているか確認しましょう。数量・単位、単価や面積、使用する塗料名やメーカー名など、詳細に明記されている業者は信頼度が高いといえます。あいまいな「一式」表記や、内容の抜け・漏れには注意が必要です。
足場(組み立て・解体・撤去)
足場は、その名の通り作業員が作業をするためのスペースとなり、外壁塗装工事において作業の安全と効率を確保するための必須設備です。
設置・解体・撤去の費用や、飛散防止ネットの有無も明記されているか確認しましょう。足場費用の記載が曖昧な場合、工事後に追加請求される、不十分な足場で手抜き工事につながるケースもあります。具体的な面積や単価、設置内容が明記されているか、しっかりチェックしてください。
高圧洗浄
外壁の汚れ、カビ、古い塗膜を専用の高圧洗浄機でしっかり落とす工程です。洗浄後は、十分に乾燥させてから塗装作業に入るため、見積書に高圧洗浄費用が記載されているか要確認です。この作業が省略されたり、十分に行われなかったりすると、塗料の密着が悪くなり、早期の剥がれや劣化の原因となります。
養生
窓や玄関などの塗装しない部分、また植栽や車などをビニールやテープで保護し、塗料の飛散による付着を防ぎます。養生の範囲や内容が見積書に明記されていないと、塗料の付着によるトラブルが起きやすくなります。
どの範囲までしっかり養生してくれるのか、工事内容と見積書の両方で確認しましょう。
下地補修
塗装前の下地処理も、見積書で忘れてはいけないチェック項目です。外壁のひび割れや剥がれ、シーリング材の劣化など、下地の傷みをしっかり補修してから塗装に入るのが基本です。
下地補修を省略されると、どんなにいい塗料を使っても短期間で再劣化するリスクがあります。必要な補修が記載されているか、内容もあわせて確認しましょう。
下塗り・中塗り・上塗り
塗装回数は「下塗り・中塗り・上塗りの計3回塗り」が一般的です。塗料の使用法を守らない場合、耐久性が低下することもあります。
見積書には、各工程ごとに使用する塗料名やメーカー、面積、単価、塗り回数などが記載されているか必ず確認してください。「一式」などのざっくりした表記は、材料費や手間の省略につながるリスクがあるため要注意です。
施主の知らないうちに安価な塗料を使われてしまう、耐久性ランクの低い塗料にすり替えられるなどのトラブルも防げます。
付帯部(ふたいぶ)の塗装
住居における「付帯部(ふたいぶ)」とは、家の「屋根と外壁以外の部材」を指します。雨戸、シャッターボックス、軒天井などがこれにあたります。
施工範囲や付帯部が明記されていない場合、「え、この箇所も塗装してくれると思っていたのに…」という認識のズレが起こりやすく、その結果、塗装漏れが発生したり、追加で対応してもらえても別料金になる可能性があります。付帯部はどこまでカバーされているのか、施主は細やかに確認することをおすすめします。
見積り書で分かる「信頼できる業者」とは
信頼できる業者かどうかは、見積書やその作成過程から見抜くことができます。現地調査が丁寧で、見積書の内容が分かりやすく、過去の施工実績や資格、アフターフォロー体制が整っている業者を選ぶことが、満足度の高い外壁塗装につながります。
現地調査・診断が丁寧
信頼できる業者は、現地調査や診断にしっかり時間をかけます。建物の状況をくまなく写真撮影したり、メジャーで正確に測定したり、あるいは施主の話を丁寧にヒアリングしてくれます。一方、目視だけで終わらせる、短時間でざっくり見積りを出す業者は注意が必要です。現地調査の段階からでも業者の姿勢や誠実さは見抜けます。
見積書の項目がわかりやすい 〜数量・単価・面積などの数字がある
見積書には、数量や単位、単価・面積、使う塗料やメーカー名など、細かい数字や情報が記載されているかどうかがポイントです。「一式」とだけ書かれている場合、実際にどんな作業・どんな材料が含まれているのか分かりません。「数量」「単価」「面積」「仕様」のすべてが明記されている業者は、信頼性が高いといえます。
施工実績が豊富で、過去の施工事例を見せてくれる
信頼できる業者は、必ず自社の施工事例をSNSやホームページで公開しています。また、公開されていなくても、請求すれば資料として見せてくれるはずです。見積りの際には、似たような住宅や同じような塗装内容の施工事例を見せてもらいましょう。ネット上の口コミや、地域の評判をチェックするのもおすすめです。実績が豊富な業者ほど、幅広いニーズに対応できます。
登録事業者
外壁塗装業者が一級塗装技能士などの公的資格を持っているかは、技術力と信頼性の目安になります。そのほか、建設業の許可や業界団体の会員証も、業者の信頼度を判断する基準となります。公式サイトや名刺、見積書に資格や許認可、所属団体に関する情報が明記されているか、しっかりチェックしましょう。
アフターフォローが丁寧・保証期間を明記している
外壁塗装の不具合は、工事が終わってすぐには分からないことも多いです。数カ月後~数年後という短期間にひび割れや剥がれなどトラブルが発生した場合、どのように対応してくれるかも重要な比較ポイントです。信頼性の高い業者であれば、一定の保証期間を設け、その間は無償で補修してくれます。
見積書や契約書に保証期間や内容が明記されているか、アフターサービス体制があるかを事前に確認しておくと安心です。不安な場合は、遠慮せず担当者に直接尋ねましょう。
まとめ 千葉県の外壁塗装なら「ちば住宅コープ」にお任せ!
外壁塗装の見積りは、価格の比較だけでなく、内容や工事範囲、保証体制まで細かくチェックすることが大切です。施主自身が見積書を確認し、不明点をきちんと質問できるようになれば、トラブルや失敗のリスクは格段に下がります。
「初めての外壁塗装で不安…」という方は、ぜひ千葉県の生活協同組合ちば住宅コープにご相談ください。地域に根ざした安心の対応と、適正価格でのサービスを提供しています。まずは現地調査や見積りから、お気軽にお問い合わせください。