【要注目】外壁補修工事はどんな工事?内容と費用を解説

【要注目】外壁補修工事はどんな工事?内容と費用を解説

外壁の劣化やひび割れ、塗膜の剥がれが気になるようになってきたら、外壁補修工事が必要かもしれません。外壁補修は建物の美観や安全性を守るだけでなく、住まいの寿命を延ばすために欠かせないメンテナンスです。

今回は外壁補修工事って何をするの?といった基本的なことから、どんな症状が補修を検討すべきか?費用はどれくらい?といった疑問を解決できるよう、工事内容、費用相場、失敗しない業者選びまで幅広く解説します。

外壁の劣化症状が気になったら、まずは正しい知識を身につけて、適切な補修工事を検討しましょう。

この記事の伝えたいこと

外壁補修工事は、建物を長持ちさせるための重要なメンテナンスです。この記事では、外壁補修工事の基礎知識や必要な理由、具体的な劣化症状(クラック、チョーキングなど)の種類、主な工事方法(全面補修・部分補修)、それぞれの費用相場、失敗しない業者選びのポイントについて詳しく解説します。外壁の劣化サインを見逃さず、適切なタイミングで補修工事を行うことで、住まいの資産価値を守り、快適な暮らしを続けることができます。

外壁補修工事ってどんな工事?

外壁補修工事とは、建物の外壁部分に発生した劣化や損傷を修理・補修する工事を指します。主な目的は建物の寿命を延ばし、内部構造や住環境を雨水や外気から守ることです。

見た目をきれいにするのはもちろん、ひび割れなどから水が侵入し、建物の構造が腐食することを防ぐためにも、定期的な外壁の点検と補修は欠かせません

外壁補修工事は、外壁の再塗装をはじめ、外壁材の交換やシーリング打ち替えなどさまざまな内容があり、建物の状態や劣化の進行具合に合わせて実施されます。

外壁が劣化した際に現れる症状は何があるのか

外壁が経年劣化や気象、地震などの影響でダメージを受けると、さまざまな症状が現れます。これらは外壁補修工事の必要性を判断する重要なサインです。症状ごとに適切な対策が異なるため、早めに確認し、補修工事を検討することが大切です。

クラック

「クラック」とは、建築業界では小さなひび割れや亀裂を意味する用語として使われています。クラックは地震や経年劣化、乾燥収縮、構造的な負担など、さまざまな原因によって発生します。

クラックを放置しておくと、雨水が内部に浸入して建物内部の腐食や雨漏りの原因となるほか、建物の強度や安全性にも影響を及ぼす場合があります。クラックには、表面のみのヘアクラックから、深刻な構造クラックまで複数の種類があり、それぞれ補修の緊急度や対処法が異なるため、現場状況に応じた適切な対応が重要です。

チョーキング

「チョーキング」とは、外壁の塗料の塗膜が劣化し、チョークの粉のように外壁の表面に浮き出る現象です。熱や紫外線、雨風などの影響で塗装表面の樹脂が劣化することで塗膜内の顔料が粉状になり、壁を手で触ると白い粉が付着します。

チョーキングが進行すると、防水性が低下し、外壁が水分を吸収しやすくなるため、外壁塗装の塗り替えのサインともいえます。早めの対処が建物を長持ちさせるポイントです。

錆び

錆びは、外壁の金属部材や鉄筋が酸化して赤茶色などに変色する症状です。雨水や湿気、外気、潮風(沿岸部の場合)の影響など様々な要因で発生し、錆びが進行すると外壁材そのものが腐食して穴があくリスクも高まります。

錆びは放置すると拡大しやすく、ケレン(サビ取り)作業や補修塗装が必要となるケースが多いです。やはり錆びを早期発見・早期対応することで、補修費用や被害の拡大を防げます。

藻・苔の発生

外壁表面に藻や苔が発生するのは、塗膜の劣化による防水性の低下が原因です。防水性が弱くなると外壁の水はけが悪くなり、湿度が高い場所や日当たりの悪い場所では特に藻や苔が繁殖しやすくなります。

藻や苔を放置すると、見た目が悪くなるだけでなく、外壁材自体の劣化やカビの発生にもつながります。定期的な洗浄や塗装のメンテナンスで防ぐことができます。

塗膜の剥がれ

外壁塗装の劣化や下地の不具合、あるいは施工不良が原因で塗膜が剥がれることがあります。外壁の塗装面は紫外線や雨水などの外的要因で、一般的に10〜15年程度で塗膜は劣化しますが、汚れや旧塗膜の除去不足、乾燥時間の不備、塗料の不適合など施工ミスによっても発生します

塗膜が剥がれると防水性が失われ、雨水の浸入や外壁材の劣化が進むため、早期補修が必要です。

外壁補修にはどんな工事方法があるか

外壁の補修工事には、「全面補修工事」と「部分補修工事」の2つの方法があります。下記の表で、両者の違いと特徴をまとめました。

全面補修工事 部分補修工事
工事内容 建物全体または広範囲にわたる劣化箇所の修繕・交換。根本的な解決を目指し、建物の寿命を延ばすことを目的とします。 特定の劣化箇所や損傷部分のみを修繕・交換。緊急性の高い問題への対処や、軽微な劣化の進行を食い止めることを目的とします。
コスト 高い。大規模な工事となるため、材料費、人件費、工期が長くなることで総費用が大きくなります。 比較的低い。修繕範囲が限定されるため、材料費や人件費が抑えられ、工期も短くなります。
メンテナンス頻度 長い間メンテナンスが不要になる。一度に広範囲を修繕するため、次の大規模修繕までの期間が長くなります。 頻繁に手入れが必要。部分的な修繕では、他の箇所の劣化が進む可能性があり、結果として修繕の頻度が増えることがあります。
メリット ・建物の資産価値向上に大きく貢献する。
・長期的な視点で見て、トータルコストを抑えられる可能性がある。
・建物の耐久性、安全性、快適性が向上する。
・大規模な不具合の発生リスクを低減できる。
・緊急性の高い問題に迅速に対応できる。
・初期費用が抑えられるため、予算が限られている場合に有効。
・工事期間が短いため、住民や利用者の負担が少ない。
・劣化が軽微なうちに対処することで、被害の拡大を防げる。
デメリット ・初期費用が非常に高額になる。
・工事期間が長くなり、住民や利用者に大きな負担がかかる。
・一時的に建物の機能の一部が制限される場合がある。
・工事計画や業者選定に時間と労力がかかる。
・根本的な解決にならない場合があり、他の箇所で新たな不具合が発生する可能性がある。
・短期間で複数回工事が必要になることで、結果的にトータルコストが高くなる可能性がある。
・修繕箇所の見た目の統一感が失われる場合がある。
・計画的なメンテナンスが行われないと、建物の寿命を縮める可能性がある。

全面補修工事は建物全体や広範囲の劣化箇所を修繕・交換し、根本的な解決と建物の寿命延長を図ることを目的として行われます。工事の規模が大きく、コストは高くなりがちですが、住まいの資産価値・耐久性、安全性の向上につながります。

部分補修工事は特定の劣化箇所や損傷部分のみを修繕・交換し、被害拡大を防ぐための工事です。コストは安く抑えられますが、あくまでも応急処置という位置づけです。

次章からは、それぞれの特徴について詳しく解説します。

全面補修工事

全面補修工事とは、外壁全体や広範囲にわたる劣化・損傷部分を一括で修繕する大規模な工事です。クラックが広範囲に生じている、劣化が著しく進行しているなどして、外壁材自体の張り替えが必要な場合など、表面的な補修では解決できない状況で選択されます。

外壁塗装や、外壁材のカバー工法、張り替え工事も含まれ、建物全体の美観や耐久性の回復、資産価値の向上につながります。初期費用や工期は大きくなりますが、長期的に見ればメンテナンスコストを抑えられるメリットもあります。

部分補修工事

部分補修工事は、外壁の特定箇所のみを対象に修繕を行う工事です。小規模なクラックやコーキングの剥離、部分的な錆び・塗膜の剥がれなど、劣化やダメージが限定的な場合に適しています

必要な箇所だけに的を絞って補修を行うことで、コストや工期を抑えられるのが特長です。工期も比較的短いうえ、建物の利用者への負担も最小限にできますが、他の部分の劣化が進行していれば、追加の補修が必要となることもあります。

外壁補修を行う場合の相場価格はいくらか

外壁補修工事の費用は、工事の規模や内容、使用する材料、劣化の程度などによって大きく変動します。以下では全面補修工事、部分補修工事それぞれの費用相場についてご紹介します。

費用相場(目安) 施工内容
外壁塗装 延べ床坪数
20坪 約40~70万円
30坪 約60~100万円
40坪 約80~130万円
足場の設置、高圧洗浄後、下地調整(ひび割れ補修、錆止めなど)、下塗り、中塗り、上塗りの3回塗りで仕上げる。シリコン塗料、ウレタン塗料など。
外壁材の張り替え・重ね張り 外壁張り替え 延べ床坪数別費用相場
20坪 約120~170万円
30坪 約170~250万円
40坪 約250~340万円

外壁重ね張り(カバー工法) 延べ床坪数別費用相場
20坪 約100~150万円
30坪 約150~200万円
40坪 約200~250万円

【張り替え】既存外壁材の撤去、下地調整、新しい外壁材の取り付け。【重ね張り】既存外壁材の上から新しい外壁材を張る。大規模な補修。

全面補修工事は、建物全体の美観や防水性、耐久性を高めるために行う大規模なメンテナンスです。そのため足場の設置や広範囲の作業が必要となり、部分補修と比べて費用は高額になります。たとえば、外壁塗装の場合、20坪の住宅で約40~70万円が目安となり、塗料や施工面積によって費用は大きく異なります。よく使われているシリコン塗料であれば2,500~3,500円/㎡が相場となります。施工内容は、足場の設置や高圧洗浄、下地調整、3回塗り仕上げなどが含まれます。

シーリング打ち替えは900~1,500円/m、外壁材の張り替えや重ね張りは1㎡あたり5,000~15,000円、またはそれ以上かかるケースもあります。付帯部(雨樋、軒天など)の塗装費用は1式10万円~20万円程度が目安です。

部分補修工事の費用相場

費用相場(目安) 施工内容
シーリング補修 1mあたり 500円~1,500円 既存シーリングの撤去(または増し打ち)、新しいシーリング材の充填。窓枠、外壁材の目地、配管周りなど。
クラック(ひび割れ)補修 1箇所あたり 10,000円~100,000円 ひび割れの状況に応じたUカットシーリング充填、エポキシ樹脂注入、モルタル補修など。
剥がれ・浮き補修 1箇所あたり 10,000円~100,000円 剥がれた部分のケレン、下地調整、パテ処理、塗膜の再形成。外壁材の浮きの場合は、固定・接着処理など。
苔・カビ除去 1m²あたり 500円~2,000円 高圧洗浄機による洗い流し、または専用の殺菌・洗浄薬剤の塗布・除去。
部分的な塗装 1m²あたり 3,000円~10,000円(塗料代込) 補修箇所の周囲を養生し、下地処理後に既存の外壁色に合わせて部分的に下塗り・中塗り・上塗りを行う。

部分補修工事は、外壁の特定箇所のみを対象とするため、比較的コストを抑えやすいのが特徴です。たとえば、シーリング補修は1mあたり500~1,500円程度で、既存シーリングの除去や新規充填が主な作業内容です。クラック(ひび割れ)補修は1箇所あたり10,000円~100,000円で、Uカットやエポキシ樹脂注入など補修方法によって価格が変動します。

塗膜の剥がれや外壁の浮き補修は1箇所10,000円~100,000円程度が目安です。苔やカビ除去は1㎡あたり500~2,000円、部分的な塗装は1㎡あたり3,000円~10,000円程度で行われ、状況や補修範囲によって費用は大きく異なります。

失敗しない業者選びのポイントとは

外壁補修工事を依頼する際、価格だけで業者を選ぶのは避けましょう。費用が安いからということで手抜き工事や不十分な補修で済まされる場合もあります。

また、価格以外にも施工実績や保証内容、アフターサポート、実際に担当する職人の経験などを確認することが大切です。過去の工事事例や口コミも参考に、総合的な信頼度で選ぶようにしましょう。見積もり内容についても明確に説明できる業者を選ぶと安心です。

安心安全な適正価格で外壁補修を任せるならちば住宅コープ

ちば住宅コープは、千葉県知事の認可を受けて設立された、千葉県で唯一の住宅専門の生活協同組合です。厳しい基準をクリアした「プロデューサー組合員」と呼ばれる施工業者が在籍し、高品質かつ適正価格での補修工事を行っています。外壁補修に関するご相談から工事まで、安心してお任せください。

外壁補修工事についてよくある質問

ここからは外壁補修工事をご検討中の方から、よく寄せられるご質問をまとめました。ぜひ以下も参考にして外壁補修工事を依頼するかどうか、あるいは業者選びを進めてください。

Q1.外壁補修工事は自分で出来るのですか?
A1.外壁補修工事は専門的な知識と高度な技術が必要なため、プロに依頼することをおすすめします。DIYで行うと危険が伴い、十分な補修効果も得られない可能性があります。結局専門業者に依頼することになるケースも考えられるほか、怪我をしてしまったりしては元も子もありません。信頼できる業者に任せるのが安心です。
Q2.外壁補修工事をしないとどうなるのですか?
A2.外壁補修を行わずに放置すると、色あせや汚れによって美観が損なわれるだけでなく、防水機能の低下による雨漏りや、建物内部の腐食・劣化につながります。その結果、建物の強度が大幅に低下して倒壊リスクが高くなる、建物の寿命が短くなってしまうということにもなりかねません。大規模な修繕や建て替えが必要になるケースもあるため、早めの補修が大切です。
Q3.外壁補修工事をすれば、外壁塗装工事は不要ですか?
A3.外壁補修工事だけでは十分ではありません。補修は傷んだ部分の修理が目的であり、外壁塗装工事は全体の美観や防水・保護機能を回復するために行うものです。どちらか一方だけ行うのではなく、建物の長持ちには、補修工事と塗装工事をセットで考えることが最適です

外壁に劣化のサインが現れたら、補修工事を考えましょう

外壁にクラックや塗膜の剥がれ、苔や藻の発生などの劣化サインが見られたら、放置せず早めに補修工事を検討しましょう。定期的な点検と適切なメンテナンスが、建物の寿命を延ばし資産価値を守るカギとなります。

費用や工事内容で不安があれば、信頼できる専門業者に相談し、最適な補修プランを提案してもらいましょう。まずは無料の現地調査や見積もり依頼からスタートし、補修の必要性の有無や必要な補修内容を把握されることをおすすめします。

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